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残クレ・残価設定ローンのメリット・デメリットを分かりやすく解説|通常ローンとの比較や途中解約についても

最近「残クレ」や「残価設定ローン」という言葉をカタログや自動車メーカーのホームページなどで目にすることが増えてきました。「残クレ」「残価設定ローン」とはどういったものなのか、通常のクレジットとどう違うのか、メリット・デメリットなど、「残クレ」「残価設定ローン」について、わかりやすく解説してまいります。

「残クレ」「残価設定ローン」とは?

お金

「残クレ」「残価設定ローン」ってご存知ですか?
メーカーによって微妙に呼び名は異なりますが、残価設定型クレジットを略して「残クレ」といい、「残価設定ローン」も同じ意味を持ちます。

「残クレ」「残価設定ローン」の基本的な考え方

電卓 計算 イラスト

「残クレ」「残価設定ローン」は一般的には新車購入時に利用するオートローン(クレジット)の一種で、3年後もしくは5年後下取り額を設定し、その額を最終回に設定するクレジットです。
最終回に下取り額を残価として設定することから「残クレ」や「残価設定ローン」と各社が名付けています。

「残クレ」「残価設定ローン」のメリット

同じ予算でひとクラス上の車をGETできる!

驚く女性

「残クレ」「残価設定ローン」のメリットは、3年後もしくは5年後の最終回に残価(下取り設定額)を設定することにより、月々の支払いを抑えることができるということが最大のメリットです。
これにより、同じ月々の支払(予算)で、よりグレードの高い車やひとクラス上の車を手に入れることが可能になる!ということです。

実際に販売されている車でメリットを検証

ホンダ フリード+ ハイブリッド B 2016年型

ホンダフリードを例に、残クレと通常のクレジットを比較してみます。
同じ車が、月々どのくらいの支払いで買えるのでしょうか。
それでは「残クレ」「残価設定ローン」のメリットについて検証してみましょう。

(例)
フリードHYBRID EX(1.5L DOHC i-VTEC i-DCD / FF / DCT / 5ドア / 6名 )メーカー希望小売価格 2,656,000 円を頭金500,000円で購入すると想定。

・ホンダファイナンス「残クレ」60回払いの場合
頭金500,000円として所要資金2,156,000円の60回の残クレで購入する場合
月々の支払いは…初回31,212円、2回目以降26,000円、最終回885,334円となります。


・同じホンダファイナンスの通常ローン60回均等払いの場合
頭金500,000円として所要資金2,156,000円の60回の通常クレジットで購入する場合
月々の支払いは初回40379円、2回目以降39200円となります。

【ここがポイント!】
残クレだと月々の負担が13,200円も少なくなりますので、その分グレードアップすることが可能になるというわけです。

・ちなみに…月々の支払いが同じ26,000円の通常クレジットだとどうなるか…
60回払い均等で26,000円の支払いだと、クレジットの所要資金は1,450,000円となり、頭金を同じ500,000円とすると、1,950,000円の車しか買えないということになります。

【ここがポイント!】
つまり、同じ月々の支払(例では26,000円)で、通常ローンでは1,950,000円の車しか買えなかったものが、残クレだと2,656,000円の車が買えるというわけです。

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「残クレ」「残価設定ローン」のデメリット

デメリット

「残クレ」「残価設定ローン」は、最終回に残価(下取り設定額)を設定し、月々の支払額が少なくすることができるということはメリットでご説明しましたが、実は、その裏返しとしてデメリットもあることを知っておかなくてはいけません。

ここでは「残クレ」「残価設定ローン」のホントのところ、デメリットについてご説明いたします。

金利手数料が割高になる可能性がある

車 お金 維持費

出典 :©shutterstock / Grzejnik

一概には言えない部分もありますが、一般的には「残クレ」「残価設定ローン」は通常のクレジットより金利手数料が多くかかるケースがあります。

・理由はカンタン!
メーカーによって残価設定額はマチマチですが、通常多くのメーカーは、3年の残クレで最終回の設定金額が車体価格の40~50%前後、5年の残クレで最終回の設定金額が20~30%前後となります。

例えば、300万円の車を残クレで買った場合、3年の残クレで最終回が120万円、5年の残クレで60万円といった感じになります。
最終回に多くの支払金額を設定することにより、通常クレジットに比べ初回からの支払額は確実に少なくなりますが、実は最終回の支払額にも金利手数料がしっかり掛かるのです。
最終回に大きな金額が残っていますので、通常のクレジットより残債額が常に大きいので、それに掛かる金利手数料も当然大きくなり、金利手数料の総額が多くなるというわけです。

【ここがポイント!】
メーカーによっては、金利負担を軽くするために、残クレは通常クレジットより少ない金利設定をしている場合が多くあります。
ついつい月々の支払額だけに目を向けがちになりますので、金利手数料を含めた支払総額をチェックして損得を判断することが大切なポイントになります。

残価保証の有無がある

注意点

「残クレ」「残価設定ローン」の一番気をつけたい落とし穴が残価保証の有無です。

・残価保証の有無とは?
メーカーによって残価設定額がマチマチなのは説明した通りですが、この残価設定額について、メーカーによっては「残価保証をするものではない」としているケースもあるようです。
残価保証がない場合は、最終回の支払額はまさに支払い額で、売却ということを選択しても、残価保証されていないと、売却額が最終回の支払額を下回った場合、現金の持ち出し(不足分を補てん)をしなければならない事態となります。

【ここがポイント!】
「残クレ」「残価設定ローン」といっても、メーカーによって考え方はさまざまです。大半は残価を保証してくれていますので、車両返却で完済という選択ができますが、そうでないケースもあります。購入前に、メーカーにしっかり確認して残クレを利用することがポイントです。

残価保証には条件がある

チェックリスト イラスト

「残クレ」「残価設定ローン」の残価保証にはさまざまな条件があることを知っておかなければなりません。この条件に合わないユーザーにとっては、「残クレ」「残価設定ローン」はデメリットになってしまいます。

・多くのメーカーが採用している「よくある残価保証の条件」とは

1: 走行距離に制限
月々の走行距離に制限を設けているケースが大半です。例えば月間の走行距離の制限が1,000kmに設定されていますと、年間で12,000kmになります。3年の残クレですと36,000kmが上限となり、それを超えると保証されなかったり、ペナルティで支払いが生じたりします。

2: 査定による減点が基準値以内であること
キズや凹みなどの査定減点が基準値以内であることが条件になっていることが多く、走行距離と同様に保証されなかったり、ペナルティで支払いが生じることもあるようです。

3: 事故歴はアウト
事故歴があると保証されないケースが大半のようです。メーカーの残価保証条件をしっかり確認しましょう。

その他、違法改造や過酷走行の制限など、メーカーによって細かく条件が決めれています。

【ここがポイント!】
「残クレ」「残価設定ローン」の残価保証は、使用環境によっては向かないケースも多々ありますので、条件を把握したうえで、自分の使用環境に合うかどうかをしっかり考えて利用することがポイントです。

条件をクリアするための知識

「残クレ」「残価設定ローン」はメーカーによって違うの?

新車と新古車・未使用者の比較

出典 :©Shutterstock.com/tatianasun

「残クレ」「残価設定ローン」はメーカーによって条件が異なっています。
条件次第でお得な場合とそうでない場合がありますので、じっくり比較検討して決定していかないと損ですよ!

残価率はメーカー・車種によって違う!

指をさす女性

「残クレ」「残価設定ローン」を利用するとき、気になるのが残価率です(最終回の設定金額)
前述しました残価保証がある場合、この残価率が高いほど、ある意味「お得」と言えます。
残価率が高いほど、最終回での価格保証も高いということになりますし、なにより月々の支払いが少なくなります。

【ここがポイント!】
「残クレ」「残価設定ローン」の残価率は同じメーカーでも車種によって違います。
最終回で車両返却する場合は残価率(最終回の設定金額)が高いほどお得ですので、しっかり比較検討することがポイントです。

「残クレ」「残価設定ローン」は途中解約できるの?

無言の男性

「残クレ」「残価設定ローン」って途中解約できるのか気になるところです。
3年もしくは5年の残クレで車を購入しても、途中で買い替えたくなること、買い替えなければならないことがあるかもしれません。

「残クレ」「残価設定ローン」って途中解約できるかどうか、答えはYESです。
基本的には通常のクレジットと同じように途中解約できます。ただ、それは必ずしもお得とは言えない現実が待っています。

残クレは通常ローンより常に残債額が多い

重量 比較 象 アリ

出典 :©shutterstock.com / vexworldwide

先に例としてご紹介しましたホンダファイナンスの残クレと通常クレジットを比較しますと一目瞭然です。

所要資金2,156,000円の60回残クレの月々の支払いは初回31,212円、2回目以降26,000円でした。
対して、60回通常クレジットの月々の支払いは初回40,379円、2回目以降39,200円です。

・例えば、当初の契約通り5年乗らず初回車検の3年時に代替(または売却)した場合の残債額に注目します。

その残債額は、60回残クレの場合1,483,334円で、60回通常クレジットの場合940,800円と大きな差が出ます。
これは残クレは最終回に残価設定額を残しているので当然の結果なわけですが、ここが実はミソなのです。

・途中解約(途中で代替もしくは売却処分)する場合、残クレは下取り価格(買い取り価格)が残債額を下回る可能性が高いということです。
残債額より下取り価格(買い取り価格)が下回るということは、ローン清算のために「現金持ち出し」が発生するということになります。

【ここがポイント!】
契約期間より早く代替(もしくは売却)する可能性がある場合は、残クレより通常クレジットにしておいたほうが無難であるということがポイントとなります。

「残クレ」「残価設定ローン」はこういう方におすすめ!

指を指す女性

「残クレ」「残価設定ローン」はこういう方におすすめです。
1: 月々の支払いを減らしたい。
2: 月々の支払いが同じでも、グレードの高い車に乗りたい。
3: 月々の走行距離が少ない。
4: 洗車が趣味で、キレイに乗り続ける自信がある。
5: いつも新しい車に乗っていたいので、3年もしくは5年ごとに買い替える。
6: 3年後、5年後に生活環境が変わる。  
といった方が、「残クレ」「残価設定ローン」にピッタリかもしれません。

【ここがポイント!】
自分のライフスタイルや価値観で車の買い方は変わってきます。
自分自身を見つめなおし、向き不向きを正確にジャッジすることがポイントといえるかもしれません。

ローン返済が出来ないとこんなことも

あなたにピッタリな買い方で愛車をGETしよう!

車 女性

出典 :©iStockphoto.com/ Tomwang112

いかがでしたか?
「残クレ」「残価設定ローン」の特徴やメリット・デメリットについてイメージできたでしょうか。

車の購入の理想は現金一括かもしれません。
しかし、なかなかそうはいかないのが現実で、憧れのクルマを手にするためにクレジットを利用することがあるかと思います。

一台でも多く販売するべく、各メーカーとも「残クレ」「残価設定ローン」に力を入れています。
これまで述べてきました通り、「残クレ」「残価設定ローン」はライフスタイルによって得するケース、損するケースがありそうです。
「残クレ」「残価設定ローン」をさまざまなクレジットと比較して、あなたにピッタリな買い方でよりよいカーライフを送ってください。

本記事がその一助になれば幸いです。

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この記事の執筆者

よっしーこの執筆者の詳細プロフィール

13年間自動車ディーラーで営業していた経験を生かして自動車・バイクのライターをしています。ドライブ・ツーリングが大好きで、そのジャンルの記事も得意です。 現在はフォルクスワーゲンのダウンサイジングターボ車にハマっています。愛車はフォルクスワーゲン・パサートです。...

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