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【新型フィアット500(チンクエチェント)の要点4選】実燃費や内装から試乗評価まで

チンクの愛称で世界中から親しまれる車、フィアット500「チンクエチェント」。2008年「新生フィアット500」として再販が開始され、その愛くるしさからさらに人気を集めています。本記事は、現在販売中の新型「フィアット500(チンクエチェント)」のチェックすべき要点や実燃費・内装から試乗評価までを徹底解説しています。

新型「フィアット500(チンクエチェント)」徹底解説

フィアット500(チンクチェント) 2016年1月モデル

新型フィアット500

フィアットの歴史

フランスはルノーを持っているが、フィアットはイタリアを持っている

1899年、イタリア・トリノにある伯爵家・宮殿に集まった名士9人が、会社設立のための協議を行い、署名を行います。
会社の名称は「トリノ自動車製造会社(Fabbrica Italiana Automobili Torino(頭文字でFIAT)」。フィアットが誕生した瞬間です。

その中の一人「ジョバンニ・アニエッリ」は、他の8人がレースに参加したいために会社設立を考えていたのに対し、当時ヨーロッパを席巻していたフランスの自動車会社にも劣らない会社に発展させることを目指していました。

1902年、社長に就任したジョバンニ・アニエッリは、当初は厳しかった経営を、第一次世界大戦を契機に軌道に乗せ、軍用車・飛行機・船舶・重工業から銀行・保険にまで多角的に範囲を広げ、巨大コングロマリット(巨大統合企業集団)を築き上げたのです。

フランスの自動車会社に劣らない会社を築くことを就任時の目標にしたフィアット社長のジョバンニ・アニエッリ。
目標よりもはるかな大企業に成長したフィアットは、当時ちまたでは「フランスはルノーを持っているが、フィアットはイタリアを持っている」と言わしめるほどの企業となったのです。

フィアット500とは?

フィアット500・トポリーノ(1936年~1955年)

フィアット500は、1936年、当時1,000ccクラスの小型車しかなかったフィアットで、さらに小型車市場を開拓するために開発された車です。
開発者の中には、後に技術者として数々の名車を世に送り出すことになる「ダンテ・ジアコーザ」も名前を連ねています。

初代フィアット500は、ラダーフレーム(はしご状のフレーム)に、ボディは剛性の高い(変形しにくい)ものとし、当時の最先端技術であった独立式サスペンション、駆動方式はFR(前置きエンジン・後輪駆動)、水冷4気筒569ccエンジンを搭載した、小型車とはいえ性能的にも画期的な車でした。

外観の印象から「トポリーノ(ハツカネズミ)」の愛称で親しまれ、世界的な名作映画「ローマの休日」で、主人公のオードリー・ヘップバーンが乗っていたことでも知られています。

フィアット・NUOVA500・チンクエチェント(1957年~1975年)

1957年、主任技術者となったダンテ・ジアコーザは、車に手の届かない大衆に全盛となっていたスクーター市場から、4輪乗用車に乗り換えができる車を開発するように、との要請を受け、2代目・フィアット500を開発します。

2代目は、初代との区別のために「フィアット・NUVOA(ヌォーヴァ)500(チンクエチェント」と呼ばれます。
ヌォーヴァとは、新しいを意味し、チンクエチェントは500を意味していて、訳すと「フィアット・新型500」となるわけです。

フィアット・NUVOA500は、スクーター市場からの乗り換えを見込んでおり、初代フィアット500をよりコンパクト・安価にする必要がありました。
そのため、エンジンは初代よりグレードを下げ、空冷2気筒479ccとし、駆動方式はRR(後置きエンジン・後輪駆動)とすることで、コンパクトながら4人乗りを達成させたのです。

エンジンは、グレードが下がったものの、その軽量さから最高速度は90km/h。愛くるしい丸いボディと独特の走行感は人気を博し、1975年までの間の総生産台数は約368万台となっています。

フィアット500・チンクエチェント(2007年~)

新型フィアット500

2007年、2代目フィアット500の発売50周年を記念して、2代目をモチーフにした新生「フィアット500(チンクエチェント)」が発表され、日本では2008年に販売が開始されました。

現代版とはいえ、車には2代目を踏襲した箇所が随所に感じられ、2009年には「ワールド・カーデザイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、生産台数も100万台を超える世界的ヒットとなりました。

2016年、初のマイナーチェンジが実施され、新型(現行)モデルへと継承されています。

フィアット500とルパン3世

なぜ愛車はツーシーではなくチンクなの?

(シトロエン 2CV)

ルパン3世は、世代を超えて有名なアニメですが、そんなルパンの愛車は「フィアット・NUOVA500(チンクエチェント)」なのです。
世界をまたに掛け、神出鬼没を繰り返すルパン。そんなルパンのルーツはフランスにあるようで、祖父はフランス人の「アルセーヌ・ルパン」です。

また、ルパンを追う銭形警部は警視庁から、フランスに本部があるインターポール(国際警察刑事機構)に出向しています。
フランスに縁の深いルパンなのに、なぜルパンの愛車はイタリア車・フィアットなのでしょうか?
シトロエンの2CV(通称:ツーシー)でも良かったのでは?

諸説は色々ありますが、有力なのは、フィアット・NUOVA500(チンクエチェント)が実際にイタリアで行われていた乗り方にあるというものです。

スクーターと変わらぬ価格で、4人乗り装備を実現しなければならなかった「フィアット・NUOVA500(チンクエチェント)」は、乗り心地は決して良いものではありませんでした。
車体が軽いため、スピードは出ますが、アクセル全開時の車の揺れは激しく、また、車が出す騒音もかなり大きかったのです。

そこで、騒音を逃すための索として採用されたのが、天井が開閉できる「キャンバストップ」でした。
この「キャンバストップ」が、ルパンや次元が銃を撃つ際、ドタバタと乗り込む際にぴったりで、またスピードを出して逃げる際の車のトリッキーな動きなども、アニメ仕様にピッタリだったといわれています。

新型フィアット500の要点その1【外装】

外装で押さえておきたい要点とは?

新型フィアット500

2008年に再販されたあと、初めてのモデルチェンジ(マイナーチェンジ)となった「新型フィアット500(チンクエチェント)」。
グレードは、「フィアット500 1.2 ポップ」「フィアット500 ツインエア ポップ 」「フィアット500 ツインエア ラウンジ」のラインナップとなっています。

どのラインナップとも外装には、大きな違いはあまりなく、フィアット・NUOVA500のコンセプトを大切に踏襲していることが伺われます。
モデルチェンジ前後での違いは、全長が、3,545mmから3,570mmへと25mm長くなったこと、フロントグリルの形状が変わり「メッキのパターン」となったこと、フロントマスクのラインが2本となったこと、LEDデイランプが搭載されたこと、リアのテールランプが中抜きになったことなどがあげられます。

また、全体的な雰囲気としては、モデルチェンジ後の新型フィアット500の方が、立体的となってよりモダンな感じが際立っています。
外装に関しては、コンセプトをむやみに変えない・変えていない点が重要なところだといえますね。

新型フィアット500の要点その2【内装】

内装で押さえておきたい要点とは?

新型フィアット500 内装

フィアット500(チンクエチェント)の大きな特徴として、そのオリジナリティある内装の愛くるしさがあります。
1957年に登場した「フィアット・NUOVA500」をなるべく忠実に再現したいという思いが、全面に溢れている内装となっています。

丸型の単眼メーターは、まさに「NUOVA500」の再現版となっていて、メーターの中央部のみが液晶パネルで、燃費・時計表示に使われています。
また、座席のヘッドレストも可愛い丸型となっています。

内装で押さえておきたいポイントとしては、パワーウィンドウのスイッチ位置をあげることができる点でしょう。
フィアット500(チンクエチェント)では、シフトレバーを挟むように左右に配置されているので、慣れるまでは少し時間が必要になるかもしれません。

また、モデルチェンジ前後での変更点・改良点でいうと、モデルチェンジ前にはなかったダッシュボード中央部に5インチモニター(Uconnect)が設けられていて、この位置にオプションでカーナビが取り付けられるようになりました。

この他、低評価だったドリンクホルダーの位置と深さが改善されたこと、グローブボックスが蓋付きとなったことがあります。
変更点・改良点は、モデルチェンジ前のフィアット500(チンクエチェント)を買う際のチェックポイントにもなりますので押さえておきたいですよね。

新型フィアット500の要点その3【エンジン】

グレード別エンジン性能を押さえておこう

1.2 ポップツインエア ポップ & ツインエア ラウンジ
エンジン直列4気筒SOHC直列2気筒マルチエア インタークーラー付きターボ
排気量1,240cc875cc
最高出力69ps/5,500rpm85ps/5,500rpm
最大トルク10.4kgm/3,000rpm14.8kgm/1,900rpm

一覧表を見てもらうとわかるように、エンジン性能でみると、フィアット500(チンクエチェント)は、「ツインエア ポップ」と「ツインエア ラウンジ」のエンジン性能は同じです。
そのため、この章では「1.2 ポップ」と「ツインエア」として説明していきたいと思います。

1.2 ポップのエンジン性能は、直列4気筒SOHC・1,240ccとなっていて、日本の1,200ccのコンパクトカーと同程度のエンジン性能だといえます。
参考までに、日産・マーチの「2016年1月モデル・S」を例にとってみると、エンジンが直列3気筒DOHC・1,198ccです。

また、「フィアット500 1.2 ポップ」の最高出力は、69ps/5,500rpm、最大トルクは、10.4kgm/3,000rpmに対し、「日産・マーチ」の最高出力は、79ps/6,000rpm、最大トルクは、10.8kgm/4,400rpmとなっていますから、日本のコンパクトカーと同じくらいの走りは、保っているといえますね。
静かさという点でも問題はありません。

一方、「フィアット500 ツインエア」は、エンジン性能は、直列2気筒インタークーラー付きターボ・875ccです。
排気量の少なさをターボエンジンで補う形でパワーアップさせていて、高速走行には問題はありませんが、直列2気筒という珍しいタイプのエンジンですので、音や振動も決して小さくなく、独特なものがあるようです。

これはフィアットが「NUOVA500」を意識して、わざと当時のフィーリングを楽しんでもらおうという意図での設計としているためですから、チンクを楽しむという方には、大変面白い乗り方ができると言えますね。

新型フィアット500の要点その4【トランスミッション】

デュアロジックって何?

フィアット500(チンクエチェント)を考える上でのチェックポイントとして、はずせないのが、この「ATモード付き5速シーケンシャル・デュアロジック」というミッションです。

デュアロジックとは、簡単にいうと、「仕組みはMTそのものだけど、クラッチペダルやシフトレバーで行う変速(ギアチェンジ)を車が自動で行ってくれるシステム」ということになります。
アルファロメオのセレスピードもこの方式をとっています。

そのため、完全なAT車をイメージせず、きめ細やかなアクセル操作を行ってあげる必要があるのです。発進の際、坂道の際も、アクセルを踏まないと進みませんし、下がってしまうという所は、MT車そのものなのです。

フィアット500(チンクエチェント)は、慎重にアクセルペダルを踏みながら発進し、加速の際もシフトチェンジとアクセルペダルをうまく連動させて行う、減速の際は、アクセルから足を離し徐々に惰性走行でシフトチェンジにつなげる、或いはブレーキを踏み、車にシフトチェンジが必要だと認識させつつ自動でシフトチェンジさせるなどを実施する必要があるのです。

フィアット500(チンクエチェント)を考える際には、一度試乗をし、デュアロジックに関して感触をつかんでおくことも、大きなチェックポイントだといえますね。

新型フィアット500のスペック

フィアット500(チンクエチェント) 1.2 ポップ(2016年1月モデル)

フィアット500 1.2 ポップ
全長・全幅・全高3,570×1,625×1,515mm
ホイールベース2,300mm
車両重量990kg
エンジン直列4気筒SOHC
排気量1,240cc
最高出力69ps/5,500rpm
最大トルク10.4kgm/3,000rpm
トランスミッションATモード付き5速シーケンシャル(デュアロジック)
駆動方式FF
燃費(JC08モード)19.4km/L
新車価格1,998,000円(税込)

フィアット500 ツインエア ポップ(2016年1月モデル)

フィアット500 ツインエア ポップ
全長・全幅・全高3,570×1,625×1,515mm
ホイールベース2,300mm
車両重量1,010kg
エンジン直列2気筒マルチエア(インタークーラー付きターボ)
排気量875cc
最高出力85ps/5,500rpm
最大トルク14.8kgm/1,900rpm
トランスミッションATモード付き5速シーケンシャル(デュアロジック)
駆動方式FF
燃費(JC08モード)24.0km/L
新車価格2,289,600円(税込)

フィアット500(チンクエチェント) ツインエア ラウンジ(2016年1月モデル)

フィアット500 ツインエア ラウンジ
全長・全幅・全高3,570×1,625×1,515mm
ホイールベース2,300mm
車両重量1,040kg
エンジン直列2気筒マルチエア(インタークーラー付きターボ)
排気量875cc
最高出力85ps/5,500rpm
最大トルク14.8kgm/1,900rpm
トランスミッションATモード付き5速シーケンシャル(デュアロジック)
駆動方式FF
燃費(JC08モード)24.0km/L
新車価格2,592,000円(税込)

フィアット500の中古車価格

新型フィアット500

2016年に外観は変わらずに可愛いまま、新型フィアット500(チンクエチェント)の新型が発表されました。

新型は、ユーザーの要望事項を踏まえて改良・修正点を施された部分もあり、買い替え時期にもさしかかったことから、モデルチェンジ前の旧型の中古車価格には、100万円を切るものも出現しています。

自分の目や試乗で確かめ、許せる範囲であれば、中古車も魅力的となりますよね。

2017年3月時点の中古車価格

本体価格:485,000円~2,680,000円


L リビングラウ…
288.8万円
本日の在庫
497
平均価格
128.9 万円
本体価格
38 ~ 318 万円

フィアット500の実燃費・試乗評価

新型フィアット500

それでは、フィアット500(チンクエチェント)の実燃費や試乗した感想について、リアルな声をいくつかご紹介しましょう。

フィアット500(チンクエチェント)の実燃費1

・信号ほとんど無しの通勤で燃費:16~17Km/L

出典:http://review.kakaku.com/

フィアット500(チンクエチェント)の実燃費2

前の軽は燃費30、覚悟してたのですが、あんまり低いと感じない。
むしろよく走るなあと。たぶん20くらいかなあ。ハイオクですが。

出典:http://review.kakaku.com/

フィアット500(チンクエチェント)の実燃費3

小さいのでいいです。高速、バイパスなどは20km/L超えます。

出典:http://review.kakaku.com/

フィアット500(チンクエチェント)の試乗評価1

・デュアロジックのシフトは多少の慣れが必要です。
バックから前進の際にシフトが入らない時があり焦りましたが、ブレーキの踏み込みが必要と購入店から教えて貰いました。
・乗り心地は正直イマイチかと...
かなり路面のギャップを感じます。国産の軽と比較してもです。
・この車にしか無い所有欲を満たしてくれます。
秀逸なデザインは不満な点を無効にします!
ただし、やはり趣味性が高い感は否めません。
最高のセカンドカーの位置付けでしょうか。
一台だけの所有だと不便な面もあると思いますが、
今のところ満足しています!

出典:http://review.kakaku.com/

フィアット500(チンクエチェント)の試乗評価2

所有欲を満たしてくれるデザイン
バイクのような独特のエンジン音
燃費走行をすると如実に伸びる
踏めばそこそこ走る(軽からの乗り換えなので)
瞬間燃費表示(信用できないが参考になる)
転がり抵抗が少ない(個人的見解)
クラッチ踏まなくてもエンジンがかかる(いいのか?)

出典:http://review.kakaku.com/

フィアット500(チンクエチェント)の試乗評価3

【走行性能】
問題になってるのはギアチェンジのカクンという振動ですが、新車で購入した時は目立ったものの、段々私も運転に慣れてきたのか、車が慣れてきたのか滑らかになってきています。最初の3ヶ月は辛抱!
あと、ハンドリングは最高。
クリープ現象がないのも特徴。信号待ちのとき、平坦ならブレーキ踏まなくても前に進みません。坂道発進は急な坂道ならブレーキはなして数秒は止まってます。でも緩やかな坂道でブレーキをはなすと緩やかにバックします笑。すぐなれるので問題無いです。
【乗り心地】
ぶるぶるがたがたします。
それは買う前から覚悟してたので、可愛さの一部として認めてあげましょう。

出典:http://review.kakaku.com/

フィアット500の秀逸なカスタム

フィアット500(チンクエチェント)のカスタム例1

フィアット500(チンクエチェント)のカスタム例2

全部ひっくるめて「チンク」です

新型フィアット500(チンクエチェント)の実燃費や内装から試乗評価までをご紹介してきましたがいかがでしたか?

昔も今も、フィアット500(チンクエチェント)は変わらず可愛いですね。
独特の音も、振動も、ミッションも、全てひっくるめて「チンク」として、認知されている車は、世界中見渡しても、そうそうありません。

今後も、コンセプトはなるべくそのまま、いつまでも愛される車でいてほしいですね!

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