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【斬新】三菱自動車のアイ(i)の実燃費やカスタムの評価から現在の価格についても

三菱「i」はその個性的フォルムと軽自動車にはないリアミッドシップエンジンレイアウトで人気を博した軽自動車です。特に女性に人気だった同社は市販されるまでに紆余曲折を経て販売された経緯があります。今回はエンジニア目線で当時の三菱開発陣がどのようにしてiを開発したのか?時代背景を追いかけるとともに、未だ人気の高い「i」を紹介します。

なぜ三菱は i を造ったのか?

三菱 i ロゴ

2003年、東京モーターショーにて三菱自動車から衝撃的な軽自動車がコンセプトモデルとして発表されました。

三菱「i」です。リアミッドシップマウントのエンジンとホンダから技術提供を受けた「センタータンクレイアウト」の恩恵で広大なインテリアスペースとフロントにエンジンがないことから操舵角を大きく取り小回りの効く抜群の操作性、新開発エンジンなど、三菱復活のフラッグシップモデルとして市場に送り出されようとしていました。

しかし当時の三菱はダイムラー・クライスラーと提携関係にあり、ダイムラー・クライスラー側の経営陣がこの車の開発そのものに難色を示していました。
開発チームは経営陣を納得させるべく東京都内を「i」試作車で連れ回ります。しかし一度「NO!」と言われた車に市販モデル開発の許可が降りなかったのです。

転記が訪れたのは提携解消後だった

2004年、ダイムラー・クライスラーと三菱自動車の提携関係は解消されます。これはダイムラー・クライスラー側が日本市場を思ったよりも入り込めず、三菱は経営権を手放さなかったことから解消に至り、この時、三菱は存続の危機に陥りました。

経営陣も開発出身者で固められた新生三菱は「i」の開発に条件付きで再開させます。

「どうせならトヨタもできない車を作れ!」

開発中の「i」に開発を主導していたチームから「電気自動車を作らないか?」と打診があります。これが現行のiミーブで、実はiのプラットフォームは電気自動車用のバッテリーを積む容積まで計算されつくられていました。

一度は消えかけた三菱自動車が復活するためにはトヨタですら造らない車を10年先に造ってやるというエンジニアたちの意地でもありました。iは2006年に市販され、iミーブは2009年に市販されました。現行で市場にあるのはiミーブのみですが一定の需要が見込まれているため生産は継続されています。

三菱 i のエクステリアは?

2006年式 三菱 i

いま主流のトールワゴンとは一線を引くデザインで、これはデザイナー陣が20年経っても古くならないデザインを目指して作られています。このエクステリアに競合できる軽自動車はスズキの「ハスラー」くらいでしょう。

前から見るとハムスターのようだと評判のiは安全性能も群を抜いています。販売当初はリアエンジンだったこともあり前からの衝突に不安があったのですが、2006年のマイナーチェンジでネガティブキャンバーを標準装備することで不安を払拭しました。

三菱 i のインテリアは?

i インパネ

運転席から見えるメーター類は全てデジタルメーターで表示されています。近未来的イメージを強く出した形はやはりデジタルでまとめられ、センターコンソールのオーディオ、エアコンのコントロールパネルは大きなプッシュボタン式にされていて、デザインと操作性を兼ね備えています。

i シート

4人乗車に十分な室内です。エンジンがリアに配置されていることからリアシートのポジションが少し高めですが、どうしても背の高くなるエンジンを斜めに取り付けることにより居住空間を確保しています。

また、センタータンクレイアウトを採用することで、軽自動車ならではの低床設定となっています。

リアエンジンの車はどうしても走り始めにフロントが浮いた感じがするのですが、固めに設定されたサスペンションが秀逸でそのような不快感はなく、15インチタイヤの採用で乗り心地も快適な物に仕上がっています。

三菱 i のスペックと実燃費は?

i ターボエンジン

新規に開発された直列3気筒DOHC12バルブ、可変バルブ機構MIVECエンジンを搭載しています。初期のiはこのエンジンにインタークーラーを搭載したモデルのみで構成されていました。

インタークーラーターボは秀逸で、低回転域からトルクが発生するようにチューニングされています。

このエンジンはダイムラー・クライスラーに排気量を999ccに変更して2007年モデルのスマートに提供されています。

トルクと街乗りのハンドリングは評判のi、実際の燃費や評判はいかがなものだったのか?まとめてみました。

低速からぐんぐん加速して100km/hまでストレス無く走ることができます。ハンドリングが軽く、小回りが効くので街乗りで困ることがありません。
燃費は15kmほど、悪いと噂されますが、そこまで不満はありません。

出典:http://review.kakaku.com/

ターボ車でリアエンジン、追い越しもラクに走ってくれます。
燃費は街乗り中心で13.8kmくらい。今のモデルの軽自動車と比べ悪いかもしれませんが、ターボ車でこれだけ走ってこの燃費なので満足です。

出典:http://review.kakaku.com/

外観が可愛いので気に入っています。リアエンジンということで前からの衝突に不安があったのですが、バンパーも丈夫に出来ています。
燃費は12kmくらい、街乗り中心なので少々悪いです。

出典:http://review.kakaku.com/

後席が簡単に畳めて荷物の積み込みがラクです。トランクの下にエンジンが有るとは思えない広さです。
燃費は夏場にエアコンを入れて9km、街乗り中心、エアコン入れっぱなしとは言え少々不満です。

出典:http://review.kakaku.com/

よく曲がるハンドリングがお気に入りです。燃費で選んでいないためさほど気にしていませんが、13km位です。

出典:http://review.kakaku.com/

燃費に関してはユーザーの皆さん10~13kmくらいでした。
リアエンジンが気になって購入されたユーザーさんが多く、そのハンドリングの良さに口を揃えて驚いていたのが印象的でした。

中にはスピードが100kmを超えてからハンドルがふらつくとレビューもありました。これはリアエンジンレイアウトなのと軽自動車なので多少目をつぶらなければならい点です。

三菱 i のカスタムカーを紹介


iではなくiミーブのカスタムカーです。市販はされていませんが、iミーブをそのままに外装をレーシング使用に変えています。

電気自動車はレシプロエンジンに比べ加速が非常に早く、下手なスポーティーカーより全然速いのです。面白いカスタムカーですね。

iの現行車、三菱の電気自動車 i ミーブは何が違うのか?

i-MiEV

外装デザインはiとiミーブは区別がつきません。大きなリチウムイオンバッテリーも外観からは見えないため、写真のようなボディーにデカールが貼ってある物もあります。
2013年に生産が終了したiは実質現行車がこのi-MiEVとなっております。
日産車にもリーフがありますが、それよりも先に市販された日本初の電気自動車です。

i-MiEV

もともとエンジンがあった所に専用の高効率モーターを配置、センタータンクを駆動用のバッテリーに換装して、iのボディーはそのままに電気自動車仕様に仕立ててあります。
iのデザインを引き継いだのは20年通用するデザインであることエクステリアがそれだけ先進的だったことの証明なのです。

i-MiEV インテリア

内装もiのデザインを引き継いでいます。ユーザーの使い勝手を考慮され作り込まれたインパネを引き継ぎ、評判を得ています。

i-MiEV シート

インテリアも後方にエンジンの代わりとなるモーターが配置されていることからリアシートが少し高く配置されています。

2006年には完成していて市販秒読み間近と言われ続けたi-MiEVですが実際インフラが整備されたのは2009年、そのタイミングで市販されたのですがもう少し早ければもっと普及していた車に成り得たのでしょう。価格コムからのユーザーレビューを観ると絶賛の声が多いことから、このi-MiEVは電気自動車の普及に一役買っています。

三菱・i-MiEVに関する情報はこちらの記事

三菱 i の中古車情報

P31ジンジャーブラウン

レシプロエンジンの三菱iは2013年に現行モデルの生産を終えてしまいました。未だに人気モデルの軽自動車なのですが、ekワゴンと統合という形でなくなってしまいました。現行モデルとしてはi-MiEVが残っていますが、インフラ等整えなければいけなため、普及はしてきていますがまだまだiの人気には程遠いのです。
iは中古車でしか手に入りません、中古車がいくらくらいなのか見てみましょう。

2017年2月現在、iの中古車は780台ほど、価格は10万円以下から高いものだと100万円を超えています。やはり高年式のiは値が張ります。
平均価格は75万円、狙い目はこのくらいの価格です。


中古車情報
システムメンテナンス中


三菱 i はトヨタでも造らない車だった

2013年式 三菱 i

いかがだったでしょうか?筆者もこの車の部品開発に少々関わっております。開発陣が強くこだわった部分はリアミッドシップエンジンレイアウト。この車は、車の未来を見越しての開発でした。2度の開発中止命令と本社自体の経営難を乗り越えての市販ですから、当時の開発陣は本当にご苦労されていました。

現行モデルではiミーブがエクステリアもインテリアも引き継いで生産され続けています。レシプロエンジンに勝る売れ行きだったのですが、インフラの整備が遅れて、iが販売されてから実に3年後しでiミーブが販売されたのです。

「トヨタができないことをする」開発陣の意気込みと、三菱の凄みを垣間見る貴重な1台なのです。

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この記事の執筆者

haroこの執筆者の詳細プロフィール

某大手自動車部品メーカーの元エンジニアです。みなさんが楽しんでいただけるような記事を書いていきます。よろしくお願いします。...