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サイドスリップとは?DIYでの調整方から業者での調整料金まで

サイドスリップのチェックをご存じでしょうか?車検時に必ず行われる検査ですが、普段運転している分にはあまり意識していない方も多いかと思います。サイドスリップチェックでホイールの角度が狂っている場合は、タイヤの偏摩耗やステアリングの効きが悪くなったりなど、不具合が生じます。サイドスリップに関する用語や、自分で調整する方法、業者に依頼した場合の料金などをご紹介します。

サイドスリップって何?

サイドスリップとは、ハンドルをまっすぐにした状態で直進した時に、どれだけ横にずれるかの値です。
車検時に検査され、1メートル進んでプラスマイナス5mmの値に収まっていれば合格です。

これは、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示により定められており、車検時に検査が必要な項目となっています。

車のタイヤは進行方向に対して厳密にまっすぐになっているとは限らず、直進性を高めるためなどの理由でわずかに角度が付けられています。
この角度を、トー角(トゥ角)と呼びます。

両タイヤの角度が内側を向いている状態をトーイン、外側を向いている状態をトーアウトと呼びます。
トーインはプラス(+3mmなど)で表示され、トーアウトはマイナス(-3mmなど)で表示されます。
mm単位で表示するのは日本国内での表示方法で、国外では角度で表示されており、国外製の測定器の場合は角度での読み方をします。

このトー角は、左右が同じ角度になっていなければ、ハンドルをまっすぐにした時に直進しません。
サイドスリップ検査をして問題があるようなら、主にこのトー角を調整する事になります。

ユーザー車検のサイドスリップ検査

トー角についての解説動画

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示より引用

四輪以上の自動車のかじ取装置は、かじ取車輪の
横すべり量に関し、テスタ等その他適切な方法により審査したときに、かじ取車輪をサ
イドスリップ・テスタを用いて計測した場合の横すべり量が、走行 1m について 5mm を
超えてはならない。
ただし、その輪数が四輪以上の自動車のかじ取車輪をサイドスリップ・テスタを用い
て計測した場合に、指定自動車等の自動車製作者等がかじ取装置について安全な運行を
確保できるものとして指定する横すべり量の範囲内にある場合にあっては、この限りで
ない。

出典:https://www.naltec.go.jp/

サイドスリップに関連する用語

自動車整備

サイドスリップにはさまざまな要因がからんできます。
主にホイール周りの調整具合が関係してきますが、それぞれの用語をまとめました。

・ホイールアラインメント
車のタイヤには、ステアリングの操作性や直進性の向上などのためにさまざまな角度が付けられています。
それらの状態をホイールアラインメントと言い、適正な状態に調整する事をホイールアラインメント調整と言います。

・キャンバー角
車を正面から見た時の、タイヤの角度です。ハの字に広がっている状態をネガティブキャンバー、逆ハの字に広がっている状態をポジティブキャンバーと呼びます。

コーナリングの性能向上、ハンドル操作の負担軽減、荷重変化への対応などの影響があります。

・トー角
車を上から見た時の、タイヤの角度です。タイヤの前端が内側に向いた角度をトーイン、外側に向いた角度のものをトーアウトと呼びます。

直進安定性、横滑り量の低減、ステアリング特性の確保などに影響します。サイドスリップで調整されるのは主にこのトー角です。
 
・キャスター角
車を横から見た時の、操舵輪のキングピン軸の傾きの事です。車の前輪(操舵輪)にはステアリング機構がついており、ハンドルを切った時に車輪が回転する中心となる軸を形成しています。

この軸をキングピン軸といい、キングピン軸の傾きをキャスター角と言います。
最近の車ではボールジョイントでつながっている部分を結んだ線がこれにあたります。
操縦安定性や操舵力特性に影響します。

ホイールアラインメント解説動画

ホイールアラインメントに関する情報はこちらの記事

キャンバー角に関する情報はこちらの記事

DIYでサイドスリップを調整するには?

自動車修理

©iStockphoto.com/fstop123

サイドスリップを調整するには、まずどれくらい狂っているかを計測します。

糸や木材を使ってトー角のズレを調べる方法もありますが、素人には難しいので、ネットショップなどで販売されているサイドスリップテスターを使うのが比較的楽です。

平坦な地面に置いて、プレートの上を通過します。まっすぐ通過しないといけないので、平坦で広い場所を使って計測しましょう。若干慣れが必要ですが、それなりに計測できます。

Gunson TRAKRITE サイドスリップテスター ホイルアライメントゲージ 【輸入品】

画像の商品は2017年2月現在のamazon価格で9000円より。

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ユーザーレビューより引用

タイロッド周りを総交換した車を車検に通すために購入しました。基準値内に合わせてから挑戦しましたが、バッチリ車検に通りました。
説明書にあるとおり平らな地面で使用すれば、ちゃんと使えます。斜めの地面で使うとレベルが低い方へ車体が流れてしまうので低い方の車輪がトーイン、高いほうがトーアウトの測定値となり、まともに測れません。自宅のガレージである程度合わせてから、近所の某家電店の屋内駐車場へ持ちこみ、再測定をしました。やはり、きちっと平らな地面で測るとほとんど測定値に狂いが出ません。再調整の必要はありませんでしたが、正しくトーが合わせられたという安心感を持って車検に挑めました。何度も使用する予定があるのなら、お進めできる商品です。簡易な作りですがその分狂いも生じないのではないかと思います。

出典:https://www.amazon.co.jp/

サイドスリップ調整の解説動画

サイドスリップ調整を行う場合、主にトー角を調整します。
トー角を調整するには、車のタイロッドをいじる必要があります。

タイロッドとは、ステアリング操作をタイヤに伝える部品の事で、タイヤの裏側付近に存在します。
ラックエンド、サイドロッドなどとも呼ばれます。

1)ジャッキアップ
 車体をジャッキアップし、リジッドラックをかませ、車体の下にタイヤなどを置いて安全に作業できるようにします。
 タイヤを外した方が作業はやりやすくなります。

2)ロックナットを緩める
 トーイン、トーアウトを調整するには、タイロッドのラックエンドを回し、タイロッドの長さを変えてやります。
 ラックエンドを回すために、まずロックナットを緩めます。

3)ラックエンドの長さを調節する
 タイロッドが車軸の後ろにある場合、ラックエンドを長くするとトーイン方向に、短くするとトーアウト方向に傾きます。
 車軸の前方にタイロッドがある場合は、この逆になります。

4)確認作業
 実際に試走したりサイドスリップテスターで計測して、何度か調整を繰り返します。

サイドスリップの調整を業者に依頼したらどれくらいかかる?

整備士

サイドスリップの調整はテスター屋やディーラー、カー用品店等で行う事ができます。
テスター屋は車検場の近くにある事が多いです。

いずれもトー角の測定と調整のみなら、
3,000円~5,000円前後。

ホイールアラインメント全般の調整を頼むなら、
20,000円~30,000前後といったところです。

テスター屋は車検の疑似検査もできるので、車検の前にあらかじめ不具合箇所をチェックして修正しておく事もできます。
ユーザー車検を受けるなら、テスター屋さんで通るコツなどを教えてもらっておくと通りやすくなるかもしれません。

サイドスリップ調整をDIYで試してみる!?

メルセデスベンツ AMG GT ホイール

サイドスリップの調整方法やおすすめ商品などをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

サイドスリップテスターで計測できる広い場所や、試行錯誤が必要になり、素人がいきなりやるにはハードルが高いかもしれません。
しかし最近では車のDIYに挑戦してみる方も増えているようです。

ユーザー車検のサイドスリップ検査でひっかかった場合など、テスター屋さんなどで調整してもらうのが確実ですが、自分でためしてみる場合はジャッキアップの際など安全に注意して行ってください。

トー角が明らかに狂った状態のまま乗っているとステアリングが正確に切れないなどの不具合が出ますので、気づいたら早めに調整しましょう!

キャンバーに関する情報はこちらの記事

車の点検・メンテナンスに関する情報はこちらの記事

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