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中古車の耐用年数と減価償却について|計算してみると節税効果は意外とない?

事業用の中古車を購入することで節税になると耳にすることがありますが、それはどのようなことなのでしょうか。今回は中古車の減価償却について、耐用年数の見積り方や減価償却費の計算方法を解説し、実際の節税効果はどのくらいのものであるかをご紹介します。

中古車を減価償却する意味とは

自動車の税金 お金・お札 イラスト

パソコンや机などに資産管理するためのラベルが付けられているのを見かけたりすることがありますね。

少し専門的になってしまいますが、会社や個人がその事業を行うために1年以上の長期にわたって使用する目的で保有する資産を「固定資産」と言います。

固定資産の中で、自動車や建物のように1年以上の長期にわたって使用され、年を経るごとに劣化したり消耗したりするものを「減価償却資産」と呼びます。

減価償却資産は時間の経過とともに資産としての価値も減っていくと考えられ、その年に資産価値が減った分を、取得した額から事業のために使った費用として計上していく仕組みが「減価償却」です。

届出によって事業を行う個人事業主と会社として設立登記をする法人では、対象となる税制や費用算定に利用できる方法などに違いがあり、法人では企業規模によっても税制が変わりますが、個人事業主も法人も減価償却を行うことができる点で差はありません。

一方で、土地や電話加入権など年を経ても価値が減らないと考えられる固定資産は「非減価償却資産」と呼ばれ、減価償却で費用を計上することはできません。

中古車も減価償却資産になる

中古車 中古車販売店 値札

出典 :©iStockphoto.com/acilo

事業のために購入した自動車の購入費用は「車両運搬具」という勘定科目で減価償却資産となります。
年度内に資産価値が減少した分は「減価償却費」という勘定科目で計上され、決算時に資産としての「車両運搬具」の価額から減額されるとともに、事業で収益をあげるために使われた費用として処理されます。

中古車でも同じように、減価償却資産として取得価額から減価償却を行うことができます。

一般に中古車は新車より使用できる期間が短くなると考えられますので、減価償却される期間も短くなります。

所得税や法人税などの税額は事業の形態や規模に応じた税率を収益の額に掛けて算出されますので、減価償却費として1回になるべく多くの額を収益から差し引くことができれば、それだけ節税の効果が高くなります。

中古車の減価償却における耐用年数

キューバ クラシックカー メンテナンス

出典 :©Shutterstock.com/

減価償却において耐用年数は、費用として計上することができる期間となる重要なものです。

中古車の耐用年数とは、「事業用として購入した中古車が、あとどれくらいの期間にわたって使用可能か」を見積もった年数のことを言います。

新車には法定耐用年数が定められていて、特定の業種や特殊自動車を除く普通用途の軽自動車は4年、普通自動車では6年となっていますが、さまざまな状態の中古車1台ごとに耐用年数を見積もるのは現実的ではありません。

そこで中古車の耐用年数を見積もる場合には、法定耐用年数をどの程度経過しているかによって計算する「簡便法」を用いることが認められています。

■法定耐用年数をすべて経過している中古車の場合
耐用年数=法定耐用年数×20%

■法定耐用年数を一部経過している中古車の場合
耐用年数=法定耐用年数-経過年数+経過年数×20%

※1年未満の端数は切り捨てされ、計算の結果が2年以内の場合の耐用年数は2年

新車登録からの経過年数と簡便法による中古車の耐用年数をまとめると、以下のようになります。

新車登録からの経過年数1年2年3年4年5年6年
中古の軽自動車の耐用年数3年2年2年2年2年2年
中古の普通自動車の耐用年数5年4年3年2年2年2年

1つ注意しなければならない点として、中古車の購入価格がその車の新車価格の50%に相当する金額を超える場合は上記の簡便法による見積もりをすることはできず、新車登録からどれだけの期間が経過していても法定耐用年数を使用しなければなりません。

中古車の減価償却による節税効果はどのくらい?

税金 車とお金

中古車の減価償却で用いられる方法にはいくつかの種類がありますが、主に用いられるものとしては、減価償却費が毎年一定の割合で減少していく「定率法」と、減価償却費が毎年同額となる「定額法」の2つがあります。

法人の場合、中古車を含む車両運搬具の減価償却に「定率法」と「定額法」のどちらを使用するか選択することができますが、個人事業主は「定額法」しか選択できません。

ここでは、年度の初めに新車価格が300万円の普通自動車を、新車登録から13か月の中古車として100万円で購入した場合を例にして、実際の節税効果を計算してみます。

定率法による中古車の減価償却費

電卓 計算 イラスト

定率法は、中古車の耐用年数の間で一定の割合で価値を減少させていく償却方法で、計算式は

減価償却費=(中古車の取得価格-前年度までの減価償却累計額)×償却率

となります。

新車登録から13か月、価格は新車時の50%以下ですので、この中古車の耐用年数は5年、耐用年数5年の定率法の償却率は0.400となり、

中古車1年目の減価償却費:100万円×0.400=40万円
中古車2年目の減価償却費:(100万円-40万円)×0.400=24万円

です。

比較として同じ車を新車で購入した場合を見てみると、耐用年数は法定の6年、耐用年数6年の定率法の償却率は0.333ですので、

新車1年目の減価償却費:300万円×0.333=約100万円
新車2年目の減価償却費:(300万円-100万円)×0.333=約66万円

のようになります。

定率法を利用できるメリットに、減価償却を始めた当初に費用化できる金額が大きくなることと、耐用年数2年の償却率が1.000となっていることがあります。

「社用車にするなら4年落ちの普通車が良い」と言われることがありますが、それは耐用年数2年となる中古車を年度の初めに購入すると、購入費用を全てその年度の減価償却費に計上できる、ということなのですね。

定額法による中古車の減価償却費

電卓 計算 書類

この記事に興味をお持ちの方は、個人で事業を営まれている方も多くいらっしゃるかもしれません。

個人事業主の場合、中古車の減価償却はこちらの定額法を用いることになります。

定額法は、耐用年数の間で一定の額ずつ中古車の価値を減少させるという考え方に基づく償却方法で、計算式は

減価償却費=中古車の取得価額×償却率

となります。

同じ中古車を購入すると、耐用年数5年の定額法の償却率は0.200となっていますので、

中古車の減価償却費:100万円×0.200=20万円

となり、この減価償却費は耐用年数の期間を通じて変わることはありません。

新車の場合、耐用年数6年の定額法の償却率は0.167で、

新車の減価償却費:300万円×0.167=約50万円

になります。

なお、実際に節税できる額はこれらの減価償却費に税率を掛けたものとなります。

年度の途中で購入したり、自家用と事業用に兼用している場合など、年度内に使用した期間や利用割合よって減価償却費を按分しなけらばならないこともありますので、そのような場合は節税効果が小さくなってしまうことにも気をつけなければいけません。

中古車による減価償却は事前に節税効果をよく検討

税金

中古車を購入した場合の耐用年数と減価償却について解説し、例を使って実際の節税効果を計算してみました。

自動車の購入費用は「車両運搬具」という勘定科目で減価償却資産となり、耐用年数の間で資産価値が減った分を「減価償却費」として収益から差し引く減価償却の仕組みをお分かりいただけたと思います。

定率法を採択している法人では償却を始めた当初に費用化できる額が大きくなり、耐用年数が2年の中古車を購入した場合に最大の節税効果を受けられることになります。

確かに中古車を減価償却することで節税になりますが、中古車の購入時期や利用状況などによっては意外と節税効果が少なかったということもあり得ます。

耐用年数などに注意するのはもちろんのこと、事業として本当に自動車が必要なのか、購入費用が負担となるようなものではないか、実際の節税効果はどのくらいになるのかなど、事前によく検討しておく必要があるでしょう。

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