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イグニッションコイルの交換時期と故障したときの症状まとめ!交換方法・費用も

イグニッションコイルとは、スパークプラグに電気を送り込む装置のこと。故障すると、エンジンが正常に動かなくなります。アイドリングが不安定になったり、加速がもたつくなどの症状が現れます。

イグニッションコイルの役割や点検方法、故障かなと感じた場合の簡単にできる診断方法など素朴な疑問全てにお答えしていきます。

イグニッションコイルとは?役割や仕組み

イグニッションコイル
©BLKstudio/stock.adobe.com

イグニッションコイルは、プラグに電気を送る装置です。現在は、小型のイグニッションコイルが一般的なので、プラグ1本につき1つのイグニッションコイルが装着されています。

プラグの交換をしたことのある方なら分かると思いますが、プラグが入っている穴(プラグホール)にはイグニッションコイルが差し込まれています。頭部分が大きく、プラグホールに差し込む部分は細くて長い形状です。

12Vを高電圧に変換させる役割を持つ

イグニッションコイルは、12Vの電圧を2~3万Vに変換し、スパークプラグに電気を送り込む役割があります。なぜこんなに大きな電圧が必要なのかというと、放電させるためには高電圧が必要だからです。

スパークプラグは空気と燃料の混合気に着火させる火種です。たき火で例えると、火種となるマッチやライターなどと同じだと思ってください。

そして、着火させるために電気を流し、一瞬、火花を出します。そのために必要な電圧を、イグニッションコイルで作り出しているということです。

イグニッションコイルの仕組み

イグニッションコイルのなかには、「1次コイル」「2次コイル」「コア(鉄心)」が入っています。

イグニッションコイルでは、1次コイルに電気を流したり止めたりして高電圧を発生させます。たった12Vの電圧を数万倍に増やすので、複雑な仕組みのように思いますが、意外と構造は単純です。

イグニッションコイルを分解してみると、コアを中心に1次コイルと2次コイルがそれぞれ巻かれています。1次コイルと2次コイルの違いは、巻き数です。1次コイルより2次コイルの方が多く巻かれており、その数は100倍ほどとなっています。

つまり、仮に1次コイルが1巻きしかされていなかった場合、2次コイルは100巻きされているということです。

1次コイルと2次コイルの巻き数の比率が大きくなればなるほど、高電圧を作り出すことができます。そのため、2次コイルは1次コイルよりたくさん巻かれているというわけです。(電気の発生理論を詳しく説明すると、とても専門的になるのでここでは省略します)

この記事では「イグニッションコイルは高電圧を作り出す装置であること」。「1次コイルと2次コイルがあり、2次コイルは1次コイルの100倍ほど多く巻かれていること」。そして、「電気を流したり止めたりして高電圧を作り出していること」。この3つを理解しておけばOKです。

【注意】定期点検では点検しないパーツ

注意
©Mucahiddin/stock.adobe.com

イグニッションコイルの定期点検は基本的に行いません。

乗用車であれば、国が定めた12ヶ月点検を受けなければなりませんが、イグニッションコイルの点検項目はなく、プラグの点検のみ行います。

イグニッションコイルはプラグのように、劣化状態が分かりやすく現れるものでもありませんし、壊れる予兆を見つけるのは難しいパーツ。もし壊れて動かなくなったらエンジンの動きですぐに分かります。また、そんなに簡単に壊れてしまう装置でもありません。

あまりにも分かりやすく劣化していたり、壊れそうな予兆がある場合、交換をオススメしますが、仮に故障したとしてもすぐに車が壊れることはないため、必要以上に心配する必要はありません。

イグニッションコイルの寿命

イグニッションコイル
©Jevgenyij/stock.adobe.com

イグニッションコイルの寿命は、約10万キロです。ただ実際には、10万キロを走行する前に車を乗り換える人が大半です。そのため、乗り換えるまでイグニッションコイルを交換しない方も多くいます。

10万キロは、その車を乗り続けるのか、乗り換えるかの節目とも言えます。もし壊れていないのであれば、今後どうするかを考えて交換するかどうかを決めることをオススメします。

故障して初めて交換する人が多い

イグニッションコイルは10万キロで故障しないものも多く、定期交換する人も珍しいうえ、 意外と壊れにくいパーツです。

10万キロも走行すれば、劣化は必ずしていますので壊れる前に交換するのは賢明な判断です。しかし実際は、故障して初めて交換する人が多い印象です。

その際、例え1つだけ壊れていたとしても、古くなっていれば全てのイグニッションコイルを交換するなどしておいた方が、その後のトラブルを未然に防ぐことができます。

また、イグニッションコイルが故障しやすい車種などもあるので、全ての車で壊れづらいともいえません。

執筆者プロフィール
山北吏(つかさ)
山北吏(つかさ)
1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...

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