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日産のSR20DET型エンジンの特徴とは?リビルトとオーバーホールする際の注意点は?

日産のシルビアなどに搭載されているSR20DET型エンジンとは、どのようなエンジンなのでしょうか。新品同様の性能を取り戻すためのオーバーホール、リビルトエンジンといったメンテナンスからコンプリートエンジンまで、解説します。

SR20DETエンジンの概要

SR20DETとはどのようなエンジンなのでしょうか。
素性から搭載車種までをご紹介します。

エンジン

出典:©Shutterstock.com/baldyrgan

SR20DETエンジンの誕生

SR20DETエンジンは、日産自動車が自社の自動車用のエンジンとして開発した、直列4気筒エンジンです。
日産の代表的なエンジンで、2L・DOHC16バルブという非常に汎用性の高いエンジンです。
末尾の「T」はターボを示し、Tが一つであることから、シングルターボを搭載した車となっています。

SR20DETエンジンはシリーズの中でも最も高出力

SR20DETエンジンを始めとするSRエンジンはシリーズがあります。
直列4気筒・DOHC16バルブのガソリンエンジンであることはSRシリーズで共通していますが、SR20DETはそのシリーズの中でもターボを搭載している為最も高出力で、最終モデルとして日産・S15シルビアに搭載されたときは、馬力:250PS/6,400rpm トルク:28.0kg・m/4,800rpmまでになりました。


スペックR Vパ…
169.8万円
本日の在庫
561
平均価格
112.8 万円
本体価格
21 ~ 459 万円

SR20DETの縦置きエンジンと横置きエンジン

いくつかあるSRシリーズのエンジンは、登場時の1989年にはU12ブルーバード、1990年にはN14パルサーやP10プリメーラ用の横置きエンジンとして作られました。
その後、1991年にS13シルビアとRPS13/180SXのマイナーチェンジに伴い、縦置きエンジンとしてSR20DETの縦置きエンジンが誕生しました。
同じエンジンでありながら、FF(前輪駆動)用の横置きとFR(後輪駆動)用の縦置きでは、駆動部分などに違いがあるため、それぞれが別の製造ラインで生産をされていました。
また、それらの構造の違いから、FF用の横置きSR20DETをFRに縦置きでそのまま無加工で搭載することはできません。

SR20DETエンジンを搭載した車

SR20DETは人によってはS13~S15シルビアの印象が強いかもしれません。
しかし、日産を代表するエンジンであることから、多くの車に搭載されています。

車種馬力トルク
U12ブルーバード
S13シルビア後期
180SX中後期
205PS/6,000rpm28.0kg・m/4,000rpm
N14パルサーGTI-R230PS/6,000rpm29.0kg・m/4,800rpm
S14シルビア220PS/6,000rpm28.0kg・m/4,800rpm
W10アベニールサリュー
U13ブルーバード)
210PS/6,000rpm28.0kg・m/4,000rpm
N30ルネッサ200PS/6.000rpm27.0kg・m/4,000rpm
W11アベニール
M12プレーリーリバティ
230PS/6,000rpm28.0kg・m/3,600rpm
S15シルビア (MT)250PS/6,400rpm28.0kg・m/4,800rpm
S15シルビア (AT)225PS/6,000rpm28.0kg・m/4,800rpm

SR20DETエンジンの終焉

日本には、排気ガスに含まれる汚染物質の濃度を定めた「自動車排出ガス規制」というものがあります。
現在の車の一般的な規制は平成12年に従来の規制を強化した形のものです。

SR20DETはこの平成12年排出ガス規制の基準をクリアすることができず、また、当時のスポーツカーの販売不振などもあり、日産・シルビアS15の販売終了と共に製造が終了しました。

SRシリーズエンジンの一部は、内容を改良して平成12年排出ガス規制の基準規制に適合させました。
しかし、この時の改良に必要なコストの問題や、続く平成17年排出ガス規制をクリアすることができなかったことから、SR20DETは2001年に、SRエンジンとしてはそのシリーズの生産を2007年に終了しました。

SR20DETの特徴

SR20DETはS13~S15シルビアの販売数からも非常にメジャーで、また市場に出回る数の多いエンジンであると言えます。
どんな特徴を持っているのでしょうか。

チューニングベースのエンジンとして大活躍

SR20DETは当初、同時期発売されたスカイラインGT-Rのエンジン・RB26DETTがその頑丈さや拡張性から脚光を浴びていたこともあり、あまりチューニングのベースエンジンとしては注目されていませんでした。
また、RB26DETTと違いアルミを多用したエンジンであることから、強度面でも懐疑的でした。
しかし、様々なチューニングによる素材の良さが立証されるにつれて、チューニングエンジンとしてメジャーな存在になりました。
コンプリートエンジンなども作られ、まさに走り屋御用達のエンジンとして、今もなお根強い人気を誇っています。

多くのパーツがある

生産数の多いエンジンですから、簡単な修理や部品交換、部品流用によるパワーアップなどを考えた時、純正パーツも社外のアフターパーツも非常に豊富です。
特にシルビア、180SXに関係するFR用のSR20DETは様々な部品があり、専門業者のほか、ネットオークションなどでも、多くのパーツを入手可能です。

高回転の弱さは特徴的?

SR20DETは高回転に弱いとよく言われます。
これは、ロッカーアームという部品が弱いのが原因とされています。
ロッカーアームというのは、エンジン内に空気やガソリンを送り込んだり、排気ガスを逃がすためについているバルブとそれを動かす動力を生むカムシャフトをつないでいる部品です。

SRシリーズのエンジンは、このロッカーアームの構造上、エンジンを高回転まで回すことを多用していると、バルブとカムシャフトの動きにずれが生じ、ロッカーアームが外れてしまうことがあります。
これが、SRエンジンが高回転に弱いとされる所以ですが、これはロッカーアームを押さえつける追加部品を取り付けたり、バルブを動かすために必要なスプリングを強化したりすることで対策が取れます。

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