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【自動車の歴史】シトロエンの歴史、ルーツと車種の特徴を知ろう!

フランスの自動車メーカー、「シトロエン」。その歴史は長く、自動車史には欠かすことのできない、特徴的な自動車を多く世に送り出してきました。独創的かつ優れた車体性能をもつシトロエンの車は、今でも高く評価されています。今回は、そんなシトロエンについて紹介します。

シトロエンの歴史:ルーツと誕生エピソード

ヨーロッパでの自動車の普及を目指す

シトロエン ロゴ

出典:©Shutterstock.com/ Tadeas Skuhra

シトロエンの歴史は、第一次世界大戦終了直後の1919年に始まりました。

当時、ダブルヘリカルギアと呼ばれる歯車と、大砲用の砲弾製造で財を成したアンドレシトロエンが、ヨーロッパにおける自動車の大衆化を目指し、フランス版フォードとなるべく立ち上げたのが「シトロエン」でした。

ちなみに、最初の工場は軍需工場を転用したパリのセーヌ川・ジャヴェル河岸の工場で、現在その場所は「アンドレ・シトロエン公園」という名前になっています。

シトロエンのエンブレムの成り立ちは?

シトロエンのエンブレムは2つのクサビ形を重ねたもので「ドゥブル・シュヴロン(double chevron)」または「ダブルヘリカルギア」と呼ばれています。これは先ほども登場した、アンドレシトロエンが経営者としてスタートするきっかけになった歯車の歯形をモチーフとしています。

そのエンブレムは今でも特徴的で、一目見るだけで、シトロエンの車であるということに気づくことができますね。

シトロエンの歴史:大量生産に成功し急成長

「クルマは、あくまで一般大衆のための便利な道具であり、クルマがあることで多くの人々の生活はより豊かなものとなる。」

これは、アンドレシトロエンが車を作る際に最も大切にしていた思想です。
当時、自動車は富裕層しか所有することのできない、贅沢品として扱われていました。
しかし、この思想のもと、シトロエンはヨーロッパ初の大量生産システムを導入し、低価格で高品質な自動車を国民に供給することに成功しました。

世界初のFF:トラクシオン・アヴァンとは

今では自動車の機構としてはスタンダードとなったFF(前輪駆動)ですが、当時まだこの機構が主流でなかった頃に、量産車に取り入れたのが、シトロエンが1934年に送り出した7CVという「トラクシオン・アヴァン」の愛称で呼ばれた乗用車です。

トラクシオン・アヴァンという名前は、フランス語で前輪駆動を意味する技術用語ですが、当時ではこの機構が非常に衝撃的であったため、この愛称で呼ばれていました。

先進的なモノコックボディ構造に、素晴らしいハンドリングと、ソフトな乗り心地を実現したトラクシオンアヴァンは、当時の自動車業界に革命をもたらしました。
また、その後の自動車の歴史にも大きな影響を与えました。

自動車の歴史に残る・シトロエンの名車たち

シトロエン 2CV

シトロエン 2CV 1955

1948年に発売された、フランスのシンボルとも言うことができるシトロエンの誇る名車「2CV」です。

農民の交通手段となる廉価な車を作り、新たな市場を開拓し、シトロエンが手薄だった小型車分野への進出を狙い、開発されました。

きわめて独創的かつ合理的な設計の小型大衆車で、国民の心を掴みました。

スタジオジブリの宮崎駿さんも、2CVを愛車としており、そのスタジオの名前も2CVからとって「二馬力」という名前がつけられています。

DS

1955年、フランスのモーター・ショー、パリ・サロンで発表されたDSは、その独創的なデザインと性能で「異次元の自動車」とのうわさが立ちました。
公開直後15分の間に743件の受注、その日一日で1万2,000件余りのオーダーを受注し、当時の自動車市場の話題をかっさらいました。

当時としては極めて先進的な、油圧機構で統括制御する「ハイドロニューマチック・システム」を搭載したています。
1955年から1975年までの約20年間、フランス車を代表する車として第一線にあり続け、改良を繰り返しながら合計で、約145万5,000台が製造されました。

フランス政府機関の公用車としても用いられ、政治家にも愛車としてDSに乗っていた人が多くいました。
中でもフランス第五共和国大統領シャルル・ド・ゴールは、DSの愛用者の一人であり、あらゆる公式行事に際してDSを利用していたことで知られています。

Hバン

Hバンは、1947年から発売されていたシトロエンの貨物運搬用自動車です。

その人目をひくデザインと、車高の高さが評価され、主に移動販売車として利用されることが多くありました。

現在でも、移動販売のパン屋さんの車としてしばし見かけることができます。

シトロエンの歴史:経営危機に陥る

シトロエンは、流れ作業方式による大量生産で成功を収め急成長しました。
しかし、創設者であるアンドレ・シトロエンのワンマン経営による過剰投資がたたって1934年に経営危機に陥り、タイヤメーカーのミシュランの系列会社となりました。

第二次世界大戦後も先鋭的な自動車開発で世界的に注目される存在であり続け、1960年代にはイタリアのフィアットやマセラティなどとも提携しました。

しかし、1970年代には再び経営困難な状況となり、1976年からは同じフランスの競合自動車会社プジョーに主導されるかたちで、企業グループPSA・プジョーシトロエンの傘下となりました。
21世紀初めの現在でもプジョー車とのパーツの共有は行われており、また一時期のような独善的なまでの個性は抑えられるようになってきてはいます。
しかし、依然としてプジョーとは異なった個性を持つブランドとしてその地位を確立しています。

歴史あるフランス車・シトロエンの車種の特徴は?

シトロエン C4

シトロエン C4

現在のシトロエンの主力車種「C4」です。
環境性能の高いクリーンディーゼル (HDi) エンジンもラインナップされ、車線逸脱防止装置などの先進装備もオプションで用意されてます。

そのデザインは日本でも高く評価されており、おしゃれな車の一台として愛されています。

2007年から、シトロエンはC4でWRCに参戦しており、2007年~2010年と4年連続のドライバーズチャンピオンを獲得しています。
1973年に始まったWRC 世界ラリー選手権において2016年現在最も優勝数を勝ち取った車がこのシトロエンC4になります。

高い車体性能の証拠ですね。

シトロエン DS3

2009年2月のジュネーブ・モーターショーで発表されたコンセプトカー、DSインサイドの市販版「DS3」です。

車名の「DS」は1955年に発売された同社の大型高級乗用車「シトロエン・DS」を由来としています。
「Different Spirit」の意味も込められており、シトロエンブランドの価値観を表現しています。

外観ではDSをモチーフとした、ルーフが浮いているように見える「フローティングルーフ」が特徴的です。
製造はフランスのポワシー工場にて行われています。

フランス車についてさらにくわしく!

今後も私たちを魅了してくれるシトロエン

歴史あるフランスの自動車メーカー、シトロエンのその誕生秘話と、歴史、さらには自動車史にも大きな影響を与えた車たちについて紹介しました。

当時としては革命的な技術を取り入れた自動車を多く世に送り出し、現代の自動車に至るまでの発展を支えた、欠かすことのできないブランドです。

その個性的なデザインと、高い車体性能で、今後も世界中の人々を魅了してくれること間違いなしですね。

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