サーモスタットとは?原理・仕組み・構造から故障時の交換方法・費用まで

サーモスタットという言葉を聞いた事はあるでしょうか。サーモスタットは地味ながら大切な部品です。サーモスタットはどんな役割を果たすのか、サーモスタットの仕組み、サーモスタットの交換方法、交換時期、交換費用などをご紹介します。

サーモスタットとは?

出典:http://www.fuji-seiko.co.jp/

サーモスタットとは、温度を調節する装置の事です。設定された温度を保つように働きます。

最近の自動車の多くは水冷式エンジンを搭載しています。水冷式エンジンは冷却水の循環によって冷やされ、熱を持った冷却水はラジエーター(冷却水を冷やす装置で、多くの場合車体フロント部に配置されています。)で再び冷やされます。

冷却水の温度が低いうちはラジエーターに送られず、エンジン内だけを循環します。この際に、冷却水をラジエーターに送るかどうかの判断を行うのが、サーモスタットです。

エンジンの冷却方法には水冷式の他、空冷式も存在し、ポルシェ911やフォルクスワーゲン ビートルが空冷式エンジンを採用していました。冷却効率や騒音などの問題点から、現在はどちらも水冷式エンジンを採用しています。

サーモスタットの仕組みと原理は?

サーモスタットの仕組み

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冷却水温の調節を行う

水冷式エンジンは、シリンダーブロックやシリンダーヘッドに設けられた「ウォータージャケット」と呼ばれるスペースやエンジン回りに張り巡らされたウォーターポンプに冷却水を通し、エンジンを冷却しています。

エンジンがまだ温まっていないうちは冷却水も冷たいので、ラジエーターで冷やさずに、早くエンジンを温めるためにそのまま循環させます。

冷却水の温度が上がると、今度はエンジンを冷やすためにラジエーター側へ流れるようにし、冷却水を冷やします。

サーモスタットはエンジンとラジエーターを結ぶホースなどの中間に位置し、冷却水の温度が高くなると弁を開いてラジエーター側に冷却水を送ります。

サーモスタットが壊れてしまうと、熱くなった冷却水をラジエーターで冷ます事ができずに、最悪の場合はエンジンがオーバーヒートしてしまいます。

サーモスタットの装着位置

サーモスタットはラジエーターのアッパーホース(上)側に付いている場合と、ロワーホース(下)に付いている場合があります。

ロワーホース側にサーモスタットが付いているのは入口側冷却方式と呼ばれ、アッパーホース側に付いているものは出口側冷却方式と呼ばれています。

サーモスタットの仕組み解説動画

サーモスタットの交換方法は?

サーモスタット

出典:http://www.carlifesupport.net/

サーモスタットの基本的な交換方法をご紹介します。サーモスタットを交換するということは、ラジエーターやエンジンなど、車にとって重要な部分に触れることになります。

ご自身でサーモスタット交換を行う際は、周囲に注意して安全に行うよう心がけましょう。

サーモスタット交換手順①冷却水を抜く

サーモスタット交換の際に冷却水(クーラント)がこぼれるかと思いますが、サーモスタットの位置によっては抜かなくても良い場合があります。

サーモスタット交換手順②ラジエータホースを外す

サーモスタットは、ラジエータの下側にあるロワーホースに付いている場合と、上側のアッパーホースに付いている場合があります。

サーモスタット交換手順③サーモスタットを取り換える

古いサーモスタットを取り外して新品と取り換えます。
 ボルトを締める際は一度にきつく締めず、一通り軽く締めてから均等に締め付けていきます。

サーモスタット交換手順④冷却水を入れる

冷却水を補充する時に漏斗状のものがあると便利です。
 ペットボトルの口部分を切り取って漏斗代わりに使う事もできます。

サーモスタット交換手順⑤冷却水のエア抜きをする

ラジエターキャップ(車によってはリザーバタンクのキャップ)を開けてエンジンをしばらくアイドリングし、大きな泡が出なくなるまでしばらく続けます。

エアーが抜けてエンジンが冷えた後はリザーバータンクからラジエターに冷却水が流れるため、リザーバータンクの減った分を補充します。

サーモスタットのジグル弁の位置に注意

サーモスタットの多くには、エア抜きのためのジグル弁が設けられています。サーモスタットを交換する際は、最初にジグル弁が向いていた方向と合わせるように取り付けましょう。

サーモスタットを横向けに取り付ける場合は、ジグル弁が上になるように取り付けます。

サーモスタットの交換動画

サーモスタットの交換費用は?

サーモスタットの画像

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整備工場などでサーモスタットを交換してもらった場合の工賃は、部品代金込みでおよそ10000円~20000円くらいです。

車によって差はありますが、一般的な国産の乗用車であればおよそ10000円台で交換してもらえるかと思います。

自分で交換する場合は、
サーモスタット 1500円~3000円
ガスケット(パッキン) 150~200円
Oリング 150~200円
冷却水(クーラント)1~2L 1000~3000円

これに加え、レンチなどの工具や抜けて落ちてくるクータンとを受けるためのバケツ等が必要になります。

サーモスタットの交換時期は?

サーモスタット交換

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サーモスタットの交換時期は、およそ10万km、もしくは、10年ほど乗れば交換した方が良いと言われています。

そこまで乗らなくても、外気温が低すぎるわけでもないのに水温計が上がらながったり、逆に水温計が上がりすぎたり、エアコンの温度が上がらなかったりした場合はチェックしてもらいましょう。

放っておくとエンジンを痛めたり燃費を悪くしますので、おかしいと感じたらすぐにディーラーや整備工場などでチェックしてもらってください。

サーモスタットは早めに交換しよう!

サーモスタットの画像

出典:http://www.tm-square.com/

サーモスタットはエンジン周りの温度を調節する大事な部品です。

水温計が上がり始めたと思ったらすぐにオーバーヒートしてしまう場合もあるので、普段から水温計をチェックし、おかしいと感じたら安全な場所に停車し、なるべく早く点検してもらいましょう。

冷却水も2年に1度くらいの交換が推奨されています。
車検ごとに交換するくらいが望ましいかと思います。

サーモスタットは普段はあまり気にしない部品かと思いますが、いざオーバーヒートしてから後悔しても遅いので、普段から気に留めておきたいものです。

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