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車の水温計とは?取り付け方法から上がった時・下がった時の対処まで解説

車の水温計とは?

©masahiro/stock.adobe.com

現在の車の多くは水冷式のエンジンを搭載しており、エンジンを冷やすための冷却水を備えています。この冷却水の温度を測るものが水温計です。

標準の水温計はHとCのマークがついた簡易なものが多く、Hが冷却水の温度が高い状態、Cが温度が低い状態です。

冷却水の適温は、車にもよりますが、およそ70℃~95℃ほどと言われています。
適温より低くなりすぎた場合、または高くなりすぎた場合に、警告ランプが点灯するなどして教えてくれます。

暖機運転をしている間は徐々にメーターが上がっていきますが、運転中はほとんど針が動かない水温計が多くなっています。

水温に応じて針が動くと気にしすぎる人が多いため、適正範囲内の温度を保っているうちはほとんど針が動かないように作られているそうです。

そのため、適正温度を超えると急激に高い値を指し、その時点でオーバーヒートの危険域に達してしまっている場合があります。

オーバーヒートが気になる方は、メモリの細かい水温計を追加で取り付ける事もできます。

また、レースをする場合は冷却水の温度がエンジンのコンディションに影響を与えますので精度の高い水温計を取り付ける事が多くあります。

取り付け用水温計の動画

水温計が上がったり下がったりするとどうなるの?

オーバーヒートの危険性が!

オーバーヒートしたんだよ
うちの車 pic.twitter.com/8uSIPMBWsp— すけこー (@posuko19960716) 2016年11月6日

水温計が上がった場合、オーバーヒートになる危険性があります。
これは冷却水の温度の上がりすぎ等が原因でエンジンを冷やす事が出来ず、エンジンが焼き付いてしまう事です。

また、水温計が下がっている場合は、オーバークール(冷え過ぎ)の可能性があります。オーバークールが発生すると、エンストを起こしやすくなったり、燃費が悪くなったり、さらにひどくなるとエンジンが焼け付く場合もあります。

オーバークールになる原因としては、エンジンに冷却水を送る量を調節するサーモスタットが故障している場合や、外気温が低すぎてエンジンがなかなか温まらない場合などが挙げられます。
また、水温計のセンサーの故障や、車載コンピュータの故障などが考えられます。

いずれの場合も、ひどくなるとエンジンが焼き付いてしまう可能性があります。
水温計はしっかりチェックしておきましょう。

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オーバーヒートの動画

デジタル水温計のワーニング表示

水温計が上がった時、下がった時の対処法

オーバーヒートの対処法

ラジエーター リザーバータンク
©shutterstock / Livijus Raubickas

水温計がHを指したまま動かない場合、オーバーヒートの可能性があります。

この場合、まずなるべく早く安全な場所に停車しましょう。次に、ラジエターのリザーバータンク内の冷却水を確認します。

ラジエターはフロントに設置されている場合が多く、ボンネットを開ければ冷却水の入っているリザーバータンクが確認できます。

リザーバータンクを確認するためにボンネットを開ける時は、ボンネット部から水蒸気が立ち上っていないか確認し、温度が下がってから開けましょう。

リザーバータンクの冷却水が減っている場合は冷却水不足によるオーバーヒートが考えられます。

普通の水を足して一時的に走行する事は可能ですが、冷却水以外の水を足すと錆などの原因になりますので、すぐに正規の冷却水と取り換えましょう。

冷却水の量が減っていない場合、もしくは増えている場合は、ラジエターキャップの異常やガスケット(パッキン)の破損の可能性があります。

ラジエターキャップは開けず、JAFなどのロードサービス等に連絡しましょう。

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オーバークールの対処法

水温計が下がっている場合で、外気温の低さが原因と考えられるときは、外気を取り込むためのフロントグリルなどを段ボールやベニヤ板で一部塞ぐ事で、冷えすぎを防止する事ができます。

完全にふさいでしまうと逆に温度が上がりすぎる場合もあるため、隙間を空けておく事を忘れないように気をつけてください。

また、センサーやサーモスタット等の故障の場合は、なるべく早く整備工場やディーラーでチェックしてもらいましょう。

水温計の取り付け方

水温計の取り付けは比較的簡単と言われていますが、それでも素人にとっては難しい作業です。
失敗する事も多く、不安ならプロに任せてしまった方がいいかもしれません。

それでも自分で取り付けたい、という方は自分の車にあった取り付け方、購入した水温計に合った取り付け方をしっかり調べてから行ってください。

指針式の水温計を取り付ける場合は、

・水温センサーをアダプターに取り付けます。
・冷却水タンクを取り外します。
・ラジエーターホースを切断してアダプターを割り込ませます。
・配線を通して水温計につなげます。

ざっくりと、これらの作業が必要になります。
車種によって作業の難易度が違ってきますので注意が必要です。

また、ECU(エレクトリカルコントロールユニット)から水温センサーの信号を読み取って表示できるタイプの水温計もあります。

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水温計の取り付け方動画

水温計の価格

水温計をディーラーなどで取り付けてもらう場合、工賃はおよそ1万円~2万円ほどです。それにプラスして、部品代や冷却水の補充料金などが必要になります。

水温計メーター自体の価格は、およそ4000円~20000円ほどです。加えて、センサー取り付け用アダプターがおよそ1500円~3000円で販売されています。

水温計の針が動いたら要注意!

水温計
©shutterstock / Livijus Raubickas

水温計は冷却水の温度を確認するための重要な部品です。

普通に走っている分にはオーバーヒートする事も減ってきたのか、最近の車は冷却水の温度が高い場合と低い場合にランプが点灯するのみというシンプルなものもあります。

突然のオーバーヒートが心配な場合や、レースを行う場合などは、水温計を取り換えたくなる事でしょう。
取り換えた結果さらなるトラブルを招かないよう、しっかりとチェックを行ってください。

また、純正の水温計を使う場合も、めったに針が動かないからと油断せず、まめに確認を行いましょう。

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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